千年女優コレクションBOXは「語る」特典が満載

 オークションで落札した「千年女優コレクションBOX」のコンテンツをとりあえず簡単に一通り見終わって、再びそれぞれの時代の千代子の麗しい姿を堪能しました。

千年女優 コレクションBOX (初回生産限定版) [DVD]

千年女優 コレクションBOX (初回生産限定版) [DVD]


 しかし本当にこのBOXの充実っぷりには大満足ですよ〜。

・特典ディスク付き2枚組
・今監督描き下ろし新イラスト仕様の豪華収納BOX
・音声別ストリームでオーディオコメンタリーを収録(本編ディスクのみ)

【映像特典】
・特報、劇場予告編(本編ディスク)
・メイキング(特典ディスク)

【封入特典】
・約400ページの絵コンテ&設定集
・解説書
・ポストカードブック
・特製手ぬぐい  

 (amazonの商品紹介から引用)




 グッズとして特に嬉しかったのはポストカードブック

 劇中の端々に映る千代子が出演した映画のポスター、そのイラストが印刷されているものなんです。

 映画の画面だけでは絵が遠いのでわからなかったんですが、このポスターのイラストにはタイトルと絵だけじゃなくて、他の劇中に登場しない出演者やスタッフの名前や映画の煽り文句等の遠くからでは見えない部分までキッチリ描かれている作りこみ。
 
 人物レイアウトや色の塗り方など、多くの日本名作映画ポスターからのオマージュはそのまま日本映画史を流し見るようで、ノスタルジィもの好きの自分は思わずニヤニヤ。
 ゴジラ」や「君の名は」なんかは日本映画に疎い自分でもすぐわかるほどまんまですねw




 そしてアニオタとして一番面白いのが、400ページ以上にもわたる分厚い絵コンテ&設定集の「千年読本」

 今監督の有名な「マンガのようにそのまま読めそうな緻密な絵コンテ」は大袈裟じゃなかったw
 絵コンテをそう見たこともないんですが、ホントそのまんま映画を見てるような感覚です。
 それこそ「絵コンテから原画描く」じゃなくて「完成原画を絵コンテに」としたんじゃないのってレベルですよコレ。


 また、この本はただの絵コンテ集でないところがまた嬉しい。
 藤津亮太さんと氷川竜介さんの大物アニメライターお二人による「千年女優」のインタビューやコラムが多数執筆されてあり、活字の「読み応え」も十分。

 作品を読み解くのも「千年女優」の楽しさなので、絵コンテに合わせてお二人の「語り」を豊富に読める構成になっているのはアニオタとしてのツボ突かれまくりですw



 他の特典であるオーディオコメンタリや特典映像の製作現場映像もそうなんですが、「千年女優」はアニメーションならではのビジュアル・女優という存在を描くストーリー・平沢進氏による音楽と、それぞれに「語りたい」要素が尽きない深い作品。

 色々と「語って」くれるこの特典内容…思い切って買ってよかったです。