「バスカッシュ」で思った熱気バサラに通じるライド感

 録画しておいたバスカッシュ!第1話、昨日見ました。
 うわー、メッチャおもしれぇ!なんだこのライド感!

 ってわけで感想書いておこっと。




●ファンキーなロボットと、雑多で緻密な背景との組み合わせ


 まずロボなのにストリートでバスケって組み合わせが、メチャメチャかっこよく成り立っているのによくよく考えれば驚き。

 インドあたり?のような雑多で砂っぽい街並みの中を、主人公のダン(が変装するダンクマスク)が駆け抜けていく冒頭で一気に引き込まれました。

 ダンクマスクが街頭TVを次々と破壊しながら、警察のビッグフット…パトフットを煙にまき、その最中に壊したTVの部品は仲間がしっかりかっぱらってニヤリ…
 という定番のこしゃくなお騒がせ愚連隊っぷりが、ビッグフットの巨大感や雑多な街を走り抜ける疾走感が伴って大迫力に描かれていますw
 気分はテンポのいいハリウッドのアクション映画を観ている感覚に似てるかも…*1

 まず目に入るのが、フランスのスタッフによって描かれる、熱気や渇いた空気が伝わってくるような緻密な背景美術。

 そしてこれまたフランスのロマン・トマというクリエイターがデザインした、クルマから手足の生えたようなビッグフットというロボ。
 頭部・胴部がいかにも燃費の悪そうなハデハデな外車っぽくなっていて、レストアーな感じにキズや汚れが入っていたりと、全く「ロボ然」としていないながらも趣味を感じさせる、クールというよりファンキーな楽しいデザインになっています。

 ロボでありながら鉄やサビのアナクロな質感を匂わせるこのビッグフットと、泥臭いリアリティを感じさせる緻密な背景にうまく溶け込んでいて「ロボットが動いている世界」の違和感をあまり感じませんでした。*2

 



●破天荒なストーリー展開に、マクロス7の河森をみた

 第一話の見せ場となったのは、やっぱりラストの『BFB乱入→ダンクシュート…かと思いきや!』の一連の流れ。

 くだらない玉遊びにイヤケがさしたダンは、おっぱいおっぱい!な実は幼なじみだったミユキの提供したビッグフットを駆って試合に乱入して観客を魅了し、BFBプレイヤーたちに「ホンモノのバスケット」を見せつけ圧倒し…

 と、こういった破天荒な乱入劇を観てチラリと思い出したのが、同じ河森正治原作のマクロス7に登場する熱気バサラ

 「くだらなく」思いつつもお門違いで否定する手が出せない場所。そこへ乱入出来る「武器」を手に入れ、それを手にその場の者たちの鼻をあかす…という猪突猛進な熱い展開、どこか似ているような気がします。

 どちらも細かい事を言ってしまえば「なんでそう都合よくw」と言われそうではあるのですが、それでも主人公が自分の思いを貫き通して人々の共感を勝ち取るという展開は、バネを跳ね返らせるような力強さ・爽快感を感じます。
 そしてこの「破天荒な展開」を持ってして、なにを言わさず観客を「おもしれぇっ!」とその展開にノセてしまう映像作りが、河森正治氏の手腕なんだろうなーなんて感じました。

 例えばラストシーン一連のダンが駆るビッグフットバスケットのシーン。
 ダンの華麗なプレーに熱狂しまくる観客の歓声や、吹っ飛ぶ他のビッグフット表情を描いたカットがアクションシーンの合間合間に絶妙に挿入されます。
 これによって会場で繰り広げられているエイキサイティングな状況や、観客たちの異常な熱気がイヤというほど伝わってきて、いつしか自分もダンの華麗なアクションを食いって見つめる観客の一人になってしまいましたw*3
 特にパトフットがダンを静止させようと乱入した時に鳴るサイレン音や、ビッグフットが踏み鳴らすドスドスという足音、ビッグフット同士がぶつかってガシャンと響く金属の破壊音などが、さらにこちらのアドレナリンを刺激し、ホント「気持ちいい…」の一言w

 こんな迫力あるハチャメチャを見せられちゃ、今までの少々都合よさげな展開も

             /) 
           ///) 
          /,.=゙''"/ 
   /     i f ,.r='"-‐'つ____   こまけぇこたぁいいんだよ!! 
  /      /   _,.-‐'~/⌒  ⌒\ 
    /   ,i   ,二ニ⊃( ●). (●)\ 
   /    ノ    il゙フ::::::⌒(__人__)⌒::::: \ 
      ,イ「ト、  ,!,!|     |r┬-|     | 
     / iトヾヽ_/ィ"\      `ー'´     / 

 と思わずいっちゃいますw

 「そんなことより、俺の歌を聴けぇ!」な、破天荒な展開に観客を乗っけてムリヤリ引っ張り回して楽しませちゃうような「ライド感」のある映像作り、これがマクロス7でも発揮された河森氏の手腕なんかな、なんてもう一度書いてみたり。


 世界観といった要素と同時に、個人的にはキャラクターもクリティカルヒットに魅力的w

 ダンは正統的なお騒がせ熱血少年で、ダンクマスク時の(今どき)マスクにスカーフをたなびかせて街中を疾走する姿もカッコイイ。

 幼なじみのミユキは、作画スタッフも力をそうとう入れた事がうかがえるイイおっぱいのプルンプルンぶりw
 特にタンクトップからのぞく「下乳」の描写はたまりませんな!
 スパンキー「おっきぃおっぱいを悪く言うな!」…そうだぞっ、ダン!謝りなさい!(あれ?)

 それに今回はまだ少しだけの登場ですが、褐色金髪少女のセラも好きなデザインだな〜。
 足にぶちまけた液体も気にせず恍惚としていたシーンは狙いすぎだろ!wって思いながらも表情がめちゃ上手く描かれていてムッハァ!
 褐色で金髪という色のコントラストや、ミユキとは対照的にオーバーオール(?)からのぞくスレンダーボディ&ひんぬぅ加減もフェティッシュにビンビンッ!(まて)


 アニメ雑誌の記事から知って前々から期待していたんですが、その期待通りに面白い作品になりそうですw

*1:テンポのいい映画っていうととっさに「コマンドー」しか思いつかなかったw

*2:さすがに作業現場でトコトコと働くビッグフットはおかしい感じもしましたがww

*3:クレジットを観ると今話の絵コンテは監督の板垣氏が切ったようです