ニコニコで楽しむパブリックドメイン映画
この頃天気が不安定でいつも曇り空…、こんなだと家から出ようって気が出てこない性分なのでどうしてもダ〜ラダ〜ラとネットをする時間が増えてしまいます。
そんなモラトリアムばりばりのオタ学生のおともと言えばもちろん「ニコニコ動画」!ってわけで今日もニコニコの動画紹介だったりします。*1
今日ニコニコで発見したのが「パブリックドメイン」というタグ。
ここでのパブリックドメインとは、このタグがついた映像の著作権が年数などの要因でなくなっている状態ということ。
著作権は失効されているので、たとえ商用に作られたものでも誰の許可を得ずともニコニコやYoutubeといった公共の場所にアップロードしてもかまわないわけです。
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ニコニコにはこのタグが登録された動画数が現在267件もあります(!)
過去の名作映画や、ディズニーやハンナ・バーベラといったアニメーション黄金期の短編作品がズラリ。
たとえパブリックドメインと言っても、これだけの数のパブリックドメイン作品*2を普通の生活の中で見られる機会ってあまりないと思います。少し前からこれらの作品を低価格で販売しているDVDが人気ですが、ある程度有名な作品でないとパッケージ化されないと思いますし…。
その点を踏まえて、動画投稿サイトはその作品のファンが「この作品の素晴らしさを皆に知ってもらいたい!」という思いからアップロードをしてくれるので、結果多種多様な作品を見る事が出来るわけです。
それに加え、ニコニコの場合ではコメントがあるのも嬉しいところ。
ニコニコのパブリックドメイン作品のほとんどは年数経過によって権利が失効した古い作品です。だいたいが50年以上前と非常〜に古い作品ばかり。
そんな古い動画を検索してコメントを入れる人と言うのは、やっぱりその作品のファンであるとか、それ周辺のマニアが多かったりする訳です。
そういったマニアたちの、「この作品が○○に影響を与えたんだぜ〜」とか「このシーン作るとき○○で大変だったのよね〜」とか「このシーンは○○に対する風刺だね」なんてウンチク話を聞くのもまた楽しいわけです。*3
またこういった古い作品というのは、今の時代とのギャップを感じるのもまた楽しいですね。
普通では「あれ、なんでこの人はこんな行動を?」と思うシーンでも、えてして「この時代には○○という習慣がないからだよ」なんてコメントが流れて解説してくれますしw
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私的にこれらの中で「これは!」と思ったものをば。
・雨に唄えば Broadway Melody
ミュージカル映画の金字塔、「雨に唄えば」のダンスシーンです。
一般的には土砂降りの雨の街でダンスを踊るシーンが有名ですが、作品自体を初めて見たときそのシーンは予備知識として知っていたせいか自分はこのダンスシーンが一番気に入っています。
「雨に唄えば」は作品全編が、うp主さんの英訳つきでアップされています。上の動画で興味を持った方は是非一度検索してご覧下さい!
きっとダンスシーンでは体が自然に動き出し、見た後は心が躍ると思います。(ソースは私自身w。)
・世界最初のSF映画を見てみないか?(前編)
ジュール・ヴェルヌの古典SF小説「月世界旅行」を元にしたサイレント映画です。うp主の「100年も前でサイエンスフィクションなんて言葉も無かった頃にこんな作品を作ったフランス人すげえ!」ってコメントがなんともステキ。
月まで行く方法であるとか、月の環境であるとか、現代ではみな当たり前に知っていることがこの時代ではまだ解明されてないわけです。そんな時代に「きっと宇宙へはこう行ける!」「月はこうなっているんじゃね!?」という宇宙への熱い憧れが作品から伝わってきます。
ところで、「初見のはずなのになんか見覚えあるな〜」って思った人そこのアナタ!きっとあなたはポンキッカーですね?
動画のコメントでも言われていますがこの映像は、フジテレビの「ポンキッキーズ」の中で和田アキ子が歌う「さぁ冒険だ」のPVの元ネタでもあるわけです。*4
かくいう私もポンキッカーでね…。顔の描かれた月に弾丸が突き刺さるシーンは軽くトラウマになったものさ。君もそうだろう?
・桃太郎 海の神兵 1/9
第二次世界大戦のさなかに日本が製作した子供向け長編アニメ映画です。戦中の作品ということもありプロパガンダ的要素もありますが、日本におけるアニメーション文化の大きな資料であると言えます。
なにより、かの手塚治虫が当時この作品を見て感動し「日本でもディズニーに負けないアニメが作れる!」という思いを日記に記したという逸話があります。もしかしたらその面から知名度が高まった作品とも言えるのでしょうかw
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こういった作品や「青空文庫」を楽しめるのも、ベルヌ条約といった様々な文化を発展させる思想をもとにした取り決めに賛同したためだと言えるのではないでしょうか。
自分はただの消費者なので、そういった著作権に対する高いレベルの思想を十分に理解出来ていないですし、言ってしまえば「古い名作をタダで見られる〜」なんてくらいの思いしかないかも知れません。
ただやっぱり著作を守る権利と同時に、作品を資料として自由に扱える事も大事だと思います。どんな新しい作品だって、結局は過去の作品の積み重ねによって生まれる物でしょうし。
時々「過去の有名作家○○の遺族が、作家の権利延長を求めて云々〜」なんてニュースを目にしますが、ここはひとつ文化発展のためにもそう言わず条約にしたがって欲しいものです。