タバコのデザインの歴史、そして時代は萌えへ!?
この前借りたいくつかの本を返すついでに新書棚をブラリ見ていると、なにやらまた面白そうな本を発見。
それがこの「たばこ パッケージクロニクル」
たばこパッケージクロニクル―ポケットの中の“アート”と戦後日本の軌跡
- 作者: たばこと塩の博物館
- 出版社/メーカー: イカロス出版
- 発売日: 2008/09/10
- メディア: 大型本
- 購入: 3人 クリック: 219回
- この商品を含むブログ (4件) を見る
明治より始まる近代化以降から、タバコ自販機に「タスポ」が導入された2008年現在までに日本で販売されたタバコのパッケージをオールカラーで紹介しています。
パッケージの紹介と共に、その年に起こった出来事が簡単に付記されていて、その時その時の日本の姿と売られていたタバコの流れを把握できて、ある意味「タバコと共に歩む日本近代史」といったカンジ?
いわゆる市販の紙巻タバコって、嗜好品ではありますが決してお金持ちだけが楽しむものじゃなくて我々一般庶民にまで古くから浸透しているモノだと思います。
だから、タバコのパッケージデザインって庶民層に一番身近で、かつハイセンスなデザインが用いられるシロモノだと思うんですよね。
この本のサブタイトル「ポケットの中の"アート"〜」が、まさにそれを表しているよなって感じです。
憶測ですが、若い人がタバコを吸い始めるのって、結局のところパッケージやら広告やらメディアやらが発信する「オシャレなモノだから」っていう動機からだと思いますし。
そういう世俗的な文化・娯楽を眺めるのが好きな自分としては、タバコの歩みを眺めるっていうのも楽しいものだなぁと。
ちなみに自分はタバコは吸いませんし、マナーの悪い喫煙者を見ると腹も立ちます…
が、タバコ自体は父や兄が吸っていて身近な存在であったりもします。
二人がタバコを自販機で買うのを待つ間、並んでいるタバコのパッケージを眺めたり。
だからこそタバコのパッケージにも色々と興味もあた次第で。
あと、安場のカラオケボックス等でほのかに香る、染み付いたタバコの匂いとかはなぜか嫌いじゃなかったりします。
副流煙そのものはもちろん大嫌いですが。
こっから本の中で気になった部分をピックアップしていこうかなと思います。
まずタバコの始まりなんですが、キセルを使わない今のような形のタバコが売り出されたのは明治以降だそうで、自分が思っていたより結構古くからパッケージされた紙巻タバコが売られていたというのにはちょっと驚き。
さらに驚いたのが、「ゴールデンバット」は明治39年に発売されて様々に形を変えつつ現在も売られているタバコだったということ!
今あるタバコの中で最長老なんだそうです。
アヤしい雰囲気の漂う英字ロゴとコウモリ二匹の金色が、今あるタバコパッケージの中でも独特の雰囲気を放っていて結構好きなデザインなんですが、まさかそんなに古い歴史があったものだったなんて!
それに、「セブンスター」と「マイルドセブン」の関係について。
「マイルドセブン」は父が吸っていた銘柄*1なんですが、自販機でも販売されている種類が多いし、事実現在のタバコの中で一番ポピュラーな銘柄らしいです。
今の基本的なデザインは、青い下地にMとSをモチーフにしたマークが特徴ですが、
個人的にはそれまでの、白い下地に縦文字の「MILD SEVEN」のデザインの方が、紳士的で落ち着いたイメージがあって好きでした。
一方「セブンスター」は兄が吸っているんですが、1969年に発売されて以来、基本的にデザインは今のものとほぼ変わらないみたいです。
一面銀の星で埋め尽くす中央に、金の星が集まって表れる「7」のマーク。
もう40年前ほどになりますが、今でも通用しているインパクトのあるカッコいいデザインですね。
この「マイルドセブン」と「セブンスター」、名前に同じ「セブン」が入っていて共に今の人気銘柄ということを考えて「なにかしらつながりがあんのかな?」と思ってたんですが、今回の本でその疑問が解決しました。
69年に、当時として新しいフィルター仕様のタバコとして「セブンスター」が発売され、その後「軽いセブンスター」として77年に「マイルドセブン」が作られたんだそう。
ちなみに初期の「マイルドセブン」は純粋に「セブンスター」の派生らしく、「セブンスター」のデザインに文字が縦文字のロゴが入っているだけのものだったそうです。
今の「マイセン」のポピュラーっぷりから、てっきりマイルドセブンの方が歴史が長いと思っていたのですが、実は「セブンスター」から生まれたものだったとは今まで知りませんでした。
あと、今売られている中で自分が一番好きなデザインの銘柄が「キャメル」。
「デザインがどーの言っててそれかよ!」かもしれませんが、いいじゃん!「キャメル」!
上部のいかにもアラビヤ〜ンなロゴと、素朴に描かれたラクダに砂漠が、商品名にド直球なカンジでたまりません。
他の洗練されたモッダーンなタバコパッケージが並ぶ中で「それがなにか?」と言わんばかりの、そのドロ臭さみたいなのが逆にグー。
…主に「キャメル」愛好家の方々に対してイロイロと失言してるような… 謹んでお詫びしますorz
ここらでちょっと脱線――いやむしろ本来の流れに入るのかも知れませんが――します。
今までタバコのデザインがどうのって言ってたんですが、じゃあオタク的にその分野に関わったときどうなるの?
それすなわち「タバコで萌え!」これですな!
2chの(正確にはPINKちゃんねる?)二次裏板のスレにこういうシリーズスレがありまして、現行スレはこちら。
煙草パッケージのデザインや、煙草に関係するもの(灰皿やニコレットなど)を元ネタにした美少女のイラストを披露しようというスレです。
私がはじめてこのシリーズスレを見かけたのがもう2年くらい前で、そこから細々とマターリと今日まで続いているようです。
ここの>>1に書かれている「まとめサイト」にはそれまでスレにうpされていたイラストが転載されて、好きな銘柄ごとに整理して閲覧することが出来たのですが、今はなんとつながらない様子…orz
代わりといってはうpした主さんに失礼ですが、検索からみつけたものでニコニコにうpされたタバコ娘のイラスト動画がありました。
この動画は3分ほどで紹介イラスト枚数はそれなりなんですが、まとめサイトには一部エロ含めてさらにたくさんのイラストが転載されていたので、やっぱり残念ですね…orz
でも、やっぱりキャメルのイラストいいねぇ!
キャメルはこれでこそキャメル!
これを描いた絵師さんも、美少女の中にこれを入れた動画のうp主も、わかっていらっしゃる!?
*1:今は「エコー」を「安タバコで十分だい」と嘆きながら吸っています