明治大学がマンガ図書館を計画、と聞いて色々とwktkしてみた。
明大、マンガ図書館設立を計画 アニメやゲームなど学術的に保存 - MSN産経ニュース
先日のはてなの人気記事紹介で知ったんですが、これはヒッジョーにワクテカなニュースですね!
記事の中には
最終的には国内で現在出版されている単行本や雑誌はもちろん、貸本漫画や古い雑誌のバックナンバーなど、ほとんどのジャンルの漫画を閲覧できるようにしたいという。
という記述。
さらに東京にある「現代マンガ図書館」の館長である内記稔夫さんが
「コレクションが散逸せず、まとまって半永久的に所蔵されるなら、喜んで協力したい」
という賛同も表明しているそうで、こういったマンガ愛好家サイドからの協力も得られるとなると、かなり充実した内容になりそうですね。
●マンガが逐一保存されるという素晴らしさ
マンガというのは今の世の中では大量に出版されて、そして大量に読み捨てられるものでもあります。
そしてその大量の作品は大なり小なり商業的価値が求められます。(ようは「売れるマンガ」であるかどうか)
それゆえ内容自体は名作と言えるものであっても、掲載された雑誌や時代によって簡単に忘れ去られることもまた多いと思うのです。
また現在活躍する漫画家について知りたいと思う場合、その漫画家が人気を博すまでに描いてきたマンガ作品の足跡をたどることは大切なことでしょう。
しかし今を活躍する漫画家といえども、デビュー作品からいきなり大人気ということもあまりないでしょうし、そういった作品が広く世間に知られる機会というのも、その作家が相当な人気を得ない限り少ないことでしょう。*1
そういった「消費に流される」運命にある作品たちをすくいあげて、保存しておくこと。
これによって今まで日の目を見なかった名作・名作家たちの再発見・再評価につながったり、人気作家が今に至るまでの足跡を簡単に確認できたりして、今よりも充実した「マンガ語り」が出来ることになることでしょう。
●利用システムはどうなるんだろう
となると、気になってくるのが我々のような「一般マンガ好き」たちはどんなカンジで利用できるのかということ。
ニュース記事を見るかぎり一般市民も利用できるとは思うんですが、明大が主導で計画を進めているということは私立図書館になるということでしょうかね?
ちなみに私立図書館である「現代マンガ図書館」や「京都国際マンガミュージアム」では、入場料をとって貸し出しはしない*2というシステムをとっています。
有料にすることによって、より自由で高度な資料収集や特別展示企画などが実施出来ている面もあると思いますし、より積極的なマンガ愛好者の利用者*3の獲得を目指せると思ったりするんですが…はてさてどのようになるのか注目ですね。
また、記事の中ではこの計画に先駆けて
まず、漫画評論家の故米沢嘉博さんが集めていたカストリ雑誌や同人誌など十数万冊を収めた「米沢嘉博記念図書館」を、来夏にも東京・神保町近くに開館。
という予定があるとのこと。
米沢さんといえば長きのコミケの主催者として有名ですが、評論・研究においてもジャンルを選ばない幅広い知識による優れた著作を発表してきた方で、その裏づけとなるあらゆるサブカル系出版物コレクションの内容も凄まじいものです。
米沢さんの多くの功績が「記念館」という形となって残されるというのは、いちオタクである自分にとってもなんだか嬉しく、誇らしい気分になりますね。
こういったマンガ評論・研究がますます活発するということは、それだけ日本の生み出すマンガ文化への意識が高まっているという証拠だと思います。
こんな感じで更なるマンガ文化…ひいてはオタク文化の発展に、行け行けドンドン!