コミックLO10月号感想

 だめだ、最近LO感想のサボり癖が…
 とにかく書かない日だけはないように、これだけはなんとしても死守だァッ!
 

 



 
 
●せきはん 「宇宙刑事と爆弾少女」
 
 「地球を守るためにエッチを!」とミエミエのウソでボーイッシュ少女に教師がいたずらを行うも、される側の少女もまんざらでもない…?なお話。
 
 いわゆる「男の子っぽい少女」が主役なんですが、単に性格や髪型が…というだけでなく、もっと別のレベルで男の子っぽさが的確に描れているんですよね。
 

 
 せきはん先生の肉厚で丸みの強い絵柄によって、いわゆる「第二次性徴前」を感じさせる中性的な身体つきに描かれていると思うんですよねー。
 
 単なる男の子っぽい格好・性格だけでなく、微妙な体つきまで「男の子」っぽいところが、単なるマンガ的な属性としてのボーイッシュではなく、現実にいる「男の子っぽい」「中世的な」女の子を感じさせるというか。
 
 
 あとせきはん先生の絵柄を見るたびに、身体のシワや陰影を描くときの、あの太くてしなやかな描線が気になってるんですよねー。
 あの描線によって、とてつもなくぷにっとした肉感を感じるんですが、どういう風に描いているのか気になる…
 ペンやトーンではなさそうだし、太めの鉛筆かグラフィックソフトのツールのように見えますががが。
 
 ってわけでせきはん先生のサイトの自己紹介をのぞいてみたり。
 
ABOUT MAYOBAKU+
Macで描いて暮らしています。
 
 とあるので、やっぱりこれもMacで使われるようなグラフィックソフトで?
 …そう言われたら、どことなくあの描線はMacっぽい曲線や流動感を感じせるというか(ry*1
 
 
あわじひめじ 「鬼畜(キチ)キス〜キスからはじまるレイプストーリー〜」
 
 「妹に好かれている…」と勘違いしたオタクな兄貴に、抵抗むなしく陵辱される妹のお話。
 
 あわじ先生といえばこれでもか!ってほどのネームと描き込みの密度ですが、今回はどちらも特にすさまじい!
 
 まず描き込みは服のシワやフリル、はては部屋背景の細かなオタグッズ、そして犯す男の身体の醜さまでこれでもか!…と。
 これら人物・服・背景にまで至るこの圧倒的物量…改めてよく見ると、すっげー熱量こもってそうだこれ。
 

 
 そしてネームの方も、よくぞここまで都合良くてもっともらしい解釈の仕方があるもんだと感動するくらいの会話の妙w
 あわじ先生独自の「細かすぎる欄外書き込み」も、男がオタクという設定をフルに活かした内容。
 程度の差こそあれ同族な自分にはツボすぎますw
 
 特に
『「ゲーム脳」で「フィギュア萌え族」な「リセット世代」なのでゲームと現実の区別が
 ついていないお兄ちゃん(ゲームや漫画等を全てうのみにする人は馬鹿です)→』

 が…面白すぎる…w
 
 ホントあわじ先生の作品は悲惨な状況を描いているはずなのに、ヘンなところで笑いを紛れ込ませんだからもぅ!
 あげく、冒頭のアオり枠には
 
「久々にラブラブ漫画を描いてしまった…」(作者談)
「え?どこらへんが?」(編集者談)

 
 おいィっ!w
 
 
バー・ぴぃちぴっと 「妹ハザード」
 
 兄のことが好きすぎて昼夜問わず誘惑を続ける妹と、それを必死に拒否る兄との攻防戦…みたいなお話。
 
 もうとにかく、初っ端の
 

 
 から始まる兄との丁々発止な会話のやり取りが面白いのなんの!
 
 特に、カギをかけたハズの部屋にサラリと侵入したことツッコまれても
「ピンシリンダーなんてカギじゃありません…」
 とリアルな内容の返答をするのがこれまたツボw
 
 普通はありえない事をやってのけても「もぅ、そんなことどうでもいいじゃないですか」なんて適当に返さず
 きっちり理由付けて返答してくるのが、どんな展開でも何でもありなエロマンガの中で逆にオカしかったり。
  
 でも、妹による妄想の中でのセックスは描かれても、
 最後まで自分と妹の貞潔*2を守り抜く兄の姿に、なんとなく「いい話だなぁ…」と納得したようなしてないような。
 
 
らいむみんと 「旅の恥はかき捨て」

 発情した妹にされるがまま、人気のない電車内で情欲に溺れる兄妹のお話。
 
 寒い冬の電車の中が舞台と、そこで行われるセックス。
 ヒヤっこい中での湿っぽく熱っぽい行為が発する、その場の温度や空気が伝わってくるような絵が魅力的な作品です。
 

 
 らいむみんと先生の儚げでか細い線によって描かれる身体が、肉体の細かい震えまで感じさせますし、
 汗まみれで髪も濡れつく上気した顔や白い吐息から、低い室温の車内にもかかわらず情欲によって火照った少女の姿が溶けるように艶っぽく描き出されています。
 
 なんというか、この「セックスの温度感」みたいなのがスゲェ。
 寒い室内、って舞台がまたそれを強い意識させるんでしょうか。
 

 
 そしてその最中に出くわしてしまった見ず知らずのカップルが、その情欲に爛れた姿に最後には自分たちも…
 という展開も、メインの兄妹の行為の熱の強さを感じさせて、なんともエロチズムゥ。
 
 
うさくん 「マコちゃん絵日記」
 
 今回は手々熊町を遠くはなれて、メインはマコのライバル・沙貴ちゃんとその一家だったり、なにかと珍しい展開のマコちゃん絵日記。
 
 一家が旅行に行った南の島は、ごっちゃんソックリのガイドさんが饒舌かつ無責任野郎だったり、多美ちゃんソックリの女の子が全裸相撲の練習で忙しかったり…
 なにかといつものキャラクター達とは反対な人々の住む、パラレルワールド的世界
 
 さらに沙貴ちゃんの旅行のお目当てである、テデグマンに似た珍獣・ワッティーたちがたくさん登場!
 心優しくて友好的なのに、顔がアレだからやっぱり嫌われている生き物で…ワッティーかわいそうです(´・ω・`)。 
 でももし、あの顔で「チッ」「チッ」って大量に迫られたら…やっぱりイライラッ
 

 
 でもセンスが独特の沙貴ちゃんは、エロすぎるほど恍惚とした表情!
 
 ツインテツンデレ少女で、ひそかにファンが多そうな沙貴ちゃんですが、そんなファンにはたまらない一作かもw
 あと同じく何だかんだで多そうな、テデグマンのファンにも!…も?
 
 


 
 
 というわけで今回の感想でした。
 
 そういえば今回の次号予告の作家一覧に、ほぼレギュラーな感のあるうさくん先生の名前がないのですが…
 だけどその隣に、「編集さえ予測できない衝撃の展開が!?」と書いてあった どうなるのだろう。
 

*1:いわゆるプラシーボ効果のようなもの

*2:ていうかこんな事してる時点で妹が貞潔と言えるのか、それはさておき